2013年10月10日木曜日

未承認国家の沿ドニエストル共和国(PMR)に入国しちゃいました

何もないモルドヴァですが、ウクライナに向かう途中に主権国家として承認されていないけれども事実上独立しているという沿ドニエストル・モルドヴァ共和国(沿ドニエストル共和国)があるということがわかったので訪れることに。

そんな沿ドニエストル共和国の…

国旗と…

国章です。

まず、セントラル・バスターミナルまでのんびりと向かい、ティラスポル行きのミニバスのチケット(28.9レイ)を購入。

バスに乗り込むと…

沿ドニエストル共和国の入国カードを配られました。

とりあえず待っていると定刻を10分過ぎた9時30分に出発。

1時間程でモルドヴァと沿ドニエストル共和国のモルドヴァ側のボーダー(?)を通過するもモルドヴァは沿ドニエストル共和国の独立を認めていないので普通に車で通過。

少しすると…


先ほど紹介した国旗と国章をMIXしたような入国ゲートが見えてきました。

奥の右側に見えるのは悪名高いイミグレです。

バスの乗客と一緒に並び、僕の番になると案の定別室に呼ばれました!
いわゆる賄賂要求部屋です!

なぜ訪れるのか?などと簡単に聞かれ後に、「ツーリストはレギストラーツィアがいるからお金を払え」と賄賂の要求。
滞在をしないのでレギは必要ないし、既に机に置いていたパスポートと入国カードをちゃんと持っていたので強気に「なぜ?」攻撃。

お互いにあまり英語ができないの途中からロシア語(?)と日本語での争い。

強引に部屋を出ようとすると止められ、さらに鍵を抜かれてしまいました。。。

さらに、「お金を払わないのならキシナウに戻れ!入国させない!」とのこと。
でも、入国カードもパスポートも手にしているので部屋から出ることさえできれば問題ないので粘ることに。

まず、持っていたモルドヴァ・レイ(100レイ)を出し、それしか持っていないことをアピール。
そしてドルやユーロはATMで降ろしているということを身ぶり手ぶりでアピール。

すると別室から手錠を持ってきて「お前を逮捕する!」と脅してきました。

それでも僕は「なぜ?」攻撃。
さらに待っているバスに大きな荷物があるのでここから出ないと戻ることすらできないと怒鳴りまくっていると、ついに観念したのか鍵をさし「出ていけ!」とのこと。

長時間争っていたので、バスに戻ると「よかったね」と声を掛けてくれた人もいました。

ちなみに、僕が手にして返せと言われてもポケットに入れていたのは…

先ほどの入国カードの下半分で裏面にスタンプを押されたものです。
ちなみに出国時に回収されるので記念にぱちりと撮っておきました。

すったもんだの入国審査後はさらにバスでティラスポルに向けて出発。

バス内からは…

凱旋門や…

“PMR”の文字が入った戦車が見えました。

そして、11時30分頃

ようやく終点の電車駅兼バスターミナルに到着!

ナゴルノ・カラバフはアルメニア、北キプロスはトルコ、パレスチナはイスラエルの通貨を使っていますが、ここ沿ドニエストル共和国は独自の通貨である沿ドニエストル・ルーブルが使われているので、キエフ行きのバスの値段(266.2ルーブル)を確認し、それに+αのお金が手元に残るように…

両替。

そのお金は…


こんな感じでした。
(50ルーブル札もあるのですが、写真を撮った時には使ってしまってたのでありません。)

どこの国も認めていないので、国外に出ると単なる紙切れでしかありません。

いつものごとく郵便局に行くと…

やっぱり独自の切手も発行してました!

ハガキを出したついでに…

パスポートに入国スタンプ代わりと思い押してもらいました。
ひとつはスタンプだけで、もうひとつはスミルノフ前大統領の切手に別の種類のスタンプです。

ちなみに隣のページはナゴルノ・カラバフ共和国のビザページです。

雨がやんできたので町を散歩していると、至るところに…




KVINTというティラスポルにあるコニャック・ワインを作っている会社の販売店が!

本当に多かったので…

入ってみると…

すごい種類のコニャック!

なんと…

250mlで190円程!

とにかく1本だけ買ってしまいました。

あとは…

食堂に入ってお昼ごはん兼ビール休憩。

数は少ないものの食堂は町中にあり、ケバブ屋などもありました。

さらに歩いていると…

教会が見えたので近付き…

入ってみると…


イコンが綺麗な教会でした。

さらに歩いていると…

お城をモチーフにしたような入口にディズニーの絵が…。
映画館かアミューズメントパークかな?と思って入ってみると…

単なるショッピング街でした。。。

止まっている車のナンバープレートには…

もちろん沿ドニエストル共和国の国旗。

政府関係の建物っぽいところには…

国章など。

大きな広場には…

このような物が。
1792年というのはオスマン帝国からこの地がロシアに譲渡されることとなったヤシ条約が締結された年。

つまり「この地はロシアの物だ!」というアピールです。

このあたりの歴史はネットで調べるといろいろ出てくるのでたくさん読ませてもらいました。

さっきの看板(?) のあった広場には…

切手のモデルにもなっていたスミルノフ前大統領の像が!

沿ドニエストル共和国っぽい写真をいっぱい撮ったあとはビール休憩。

そして駅に向かいながら…

車をぱちり。

このように写真を撮って歩いていると、一緒に写真を撮ってと携帯電話で撮影する若者や…

俺たちを写してくれという若者が…。

やっぱり観光客が少ない土地なんでしょうね。

バスターミナルに戻ると…

時刻表の横に沿ドニエストル共和国の地図があったのでぱちり。

そして、ウクライナのキエフまでお世話になるバスも…

ぱちり。

16時45分に定刻通り出発したバスはGrioriopol,Dubasari,Rybnitsa,Camencaと沿ドニエストル共和国領内の北上。

エンジンのトラブルもあり、Camencaを出たのは21時30分。

僕の入国カードには出国時間は21時と書かれているのに。。。

かなりビビりながら22時頃にボーダーに着くと、バス内で入国カードとパスポートを渡すと…

何事もなく少ししてからパスポートが返ってきました。
ウクライナとの国境地点ですが、スタンプは押されていなかったのでパスポート上ではモルドヴァを出国しないままウクライナに入国です。

ウクライナ側でもバス内でパスポートの回収があり、そのまま何事もなく返却。

ホントよかったよかった。

2 件のコメント:

  1. こんにちは!僕も10日ほど前にドニエストル行ってきましたけど、入国時にこんなやりとりは全くなく、すんなり入国できました。僕はキシナウ→ティラスポリ→キシナウの日帰りでしたけど。。 こーゆーのあるとその国の印象悪くなりますよね。。 ドニエストル自体は田舎で人も優しくて楽しかったですけど。。

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    1. こんにちは。
      イミグレのおっさが外れやったんかなあ??
      いきなりやったから印象悪かったけど、田舎でホントよかったです!
      今はどちらを周ってはりますか?

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